2021/03/03 18:00


物理的にも小さなぽち袋。ワビスケの小さな第一歩は、赤が印象的なぽち袋でした。

※ぽち袋大作戦へたどり着くまでの道のりは以前の記事をご覧ください。


長年勤めた会社を退職し、和紙に出会い、和紙と一緒に居たいと思い、どうやって?となり、現在(当時)の自分にできる事として出した結論が「ぽち袋作ってみる」でした。

紙好きな人は一定数居ても、当時はまだハンドメイドマーケットなどで紙モノを販売している方は少なかったように思います(確か2011年頃)。

そんな中、フリーランスになりたての自分が作れる物、1人で制作・販売するのでスモールスタートできるもの、多数の人が一度は接する事があるであろう物として、ぽち袋が浮かびました。
いい大人なのになぜかもらう側の想像で、かわいいやつでもらったら中身+αで超嬉しいし、インパクトのあるぽち袋のやりとりは、何であれ記憶に残るのではないかと。そうなったら嬉しいなと。と同時に、贈る(渡す)ものとして主役ではない側の袋、なんなら捨てられてしまう可能性のあるものへ、人はどれくらいお金をかけるだろうかとも。作っても売れるのか……悶々

作業時間・工程を効率化し、手作業でもたくさん作れるデザインにして販売価格を手頃にしないとな。でも、貰ってうれしい素敵なやつ♡ 使いやすいサイズや佇まいとして美しい大きさ、何回か使い回すことも想定して強度など……そして、手軽にパクられない図柄と手法(笑)。結果、少し手間がかかるので自分以外はそうそうしないであろう切り絵という手法を選択し、1人会議と試作を重ねた結果、まずは鞠・瓢箪(三拍子)・格子柄の3パターンでいくことに。

3パターンとはいえ、実際作ってみると紙の色が違うだけで印象が全く違い、想像以上! 紙自体に表情があるので、シンプルにして正解。和紙ってすごいなと改めて感じ、惚れ直しますよね。

それらを持って雑司ヶ谷の手創り市に初参加したときの緊張とドキドキ。お正月の時期でもないのに、相場よりちょっと高いぽち袋は果たして売れるのだろうか……

もともとクラフト好きの方々が集まる手創り市という場のおかげもあり、興味をもってくださる方、居ましたよ!
お客さまと話していて「ついついぽち袋を見つけると買ってしまうの」という収集家もいらっしゃると知る。
ぽち袋ジャンル、あるんだ。という衝撃と嬉しさ。わたし、やっていける?かな……? やってみてもいいかな……?

それからはせっせとぽち袋を作り、いろんなデザインも試したくなり、
これはどうぽち袋に表そうか、ぽち袋にするなら……と、いつしかワビスケのアイデンティティに。

最近は制作時間の捻出に苦心することもありますが、紙好き、和紙好き、埼玉県好き、小川町好き、ワビスケ推し(笑)のみなさんに末長くお付き合いいただけると幸いです。